こんにちは!
私は連ドラ版のおっさんずラブにどハマりし、今では自他認めるOL民と化しています。そんな私が先日おっさんずラブ2016を初めて観て、思ったことをいろいろと書きたいと思います。
※おっさんずラブ2016はHuluをはじめ、動画配信サイトで配信中です。
また、おっさんずラブのBlu-ray、DVD BOXにも収録されています。
まず、大前提として、考察(というほどのものではありませんが)部分に関して「それは違うんじゃないの」ということもあるかと思います。なので、大きな心で読んでいただけると幸いです。
私の思いに共感していただける方がいらっしゃいましたら、全力で「わんだほう!」とハイタッチさせてください。

おっさんずラブ2016版の感想<ざっくり編>
観終わったときの感想は「あー、うん。BLコメディドラマかな」でした。
50分弱の短い時間に、コメディ要素が強いBLのお話がうまくまとまっているな、というのが第一印象です。
この短い間に登場人物の心情を深く掘り下げることはできないし、ノンケ(ストレート)の春田がハセに心を動かされる説得力をつけることも難しいと思う。だからこのような形にまとまったと思うし、これはこれでアリ寄りのアリかな、というのが率直な感想。
同じ男性同士の恋愛を扱ったドラマだし、主人公もヒロインも名前は一緒だし、セリフもちょいちょい同じものが出てくるけど、連ドラ版で丁寧に描かれていた登場人物の心情の変化が素晴らしく、人間ドラマとしてどっぷり感情移入していた私にとっては、2016版はまったく別のものドラマとして写りました。
連ドラ版と2016版は何が違うのか
2016版もおもしろいドラマだと思います。でも、この設定で連ドラが作られたとしても、私は民にはなっていなかったかも・・・と思います。
その違いについて考えてみました。
「春田創一」のキャラ
2016版の春田は連ドラ版に比べるともう少し男っぽくサバサバしています。
住んでいるところもおしゃれなマンションで連ドラのはるたんより隙が無い感じだし、モノローグでしゃべるトーンも連ドラ版よりも淡々としています。
また、連ドラ版は相手の気持ちが入ってきて思わず春田自身も泣いてしまうことが多々ありますが、2016版はそんなことはありません。
連ドラ版は「はるたん」だけど、2016版は「はるたん」ではなく「春田」なんだなぁというのが私の印象です。連ドラ版の春田は、何もできないダメ男だけどお人好しで、みんなから愛される「はるたん」だからこそ、ここまで魅力的な主人公になったのではないかなと思います。
ハセと牧
これはキャラそのものが別人なので比べる必要もないのですが・・・。
ハセはハセで、一途でかわいい後輩だと思います。春田が告られて最初は拒否反応を示したものの、ついハセのことが気になってしまってあのラストにつながるというのも、ハセの一途な性格のおかげなのかなと思います。
牧は言うまでもなく、林遣都くんのあの瞳から溢れ出る切ない気持ちが最高です。いつもは敬語なのにたまにタメ口でSっ気が出るところとか、うれしいときに見せる笑顔とか、勝手にひとりで先走って悩みまくるところとか、全てが牧くんの魅力だと思います。
「春田は牧のことが初めから好きだった。」「春田はみんなのことが好きだったけど牧のことがいっぱい好きだった。」ということを田中さんがインタビューでおっしゃっていましたが、人として好きだった牧くんのことを、恋愛対象として好きになったのは、やっぱり牧くんのひたむきな想いがあったからではないでしょうか。
「すっげえ裏切られた気分だわ」のシーンについて
2016版ではハセに、連ドラ版では牧くんに告白されて、春田はどちらも「すっげえ裏切られた気分だわ」というセリフを投げつけます。
2016版ではマンションでその事態が起こります。ハセがそのあと自分の部屋に戻り、春田が「ふざけんなよ!」と言ったところで終わりますが、連ドラ版ではわんだほうでその一件があり、ちずに一喝され、自宅に帰った春田は牧くんの作ったカレーを食べながら牧くんのことを思い出し、牧くんを必死で追いかけて行って「さっきは・・・ごめん。」と謝ります。
この、「ごめん」と謝るシーンは、台本には書いてありません。現場で実際に演じる時に謝るシーンを入れることになったそうです。
こういったところでも2016版の春田と連ドラの春田の相手を思いやる気持ちの違いが出てきているなぁと思いました。
2016版の春田はハセからの告白に対して、純粋に「それは無い」と思っての発言だったのかなと個人的に思っています。もちろん友達として好きだったけど、恋愛対象として見られていることに拒否感を抱いたのではないかと。
対して、牧くんに告白されたときに「裏切られた気分だわ」と言ってしまったのは、この時点での春田が牧くんに対して思っていた(人としての)「好き」と、牧くんから自分向けられている「好き」の種類が違うことに困惑したからではないでしょうか。
だから、一度は焦って暴言を吐いてしまったけど、牧のことを傷つけてしまったことに後悔し、牧のことを放したくないという思いから「さっきはごめん」と謝ったのではないのかなと思いました。
たぶん、その気持ちに気づいたのはちずちゃんの言葉のおかげもあったと思います。ちずちゃんありがとう。
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春田とちず、幼なじみのほっこりオフショット🍀 #5歳差の幼なじみ🍒 #幼なじみなのに春田よばわり #誰も創一って呼ばない #そんな #おっさんずラブ #田中圭 #内田理央
相手からのキスに対する反応について
2016版ではラストにハセからキスされて戸惑うものの、「・・・平気かも。ちょ、も、もう1回」と春田からキスしようとするシーンで終わります。
この時点ではまだ春田の中ではハセに対する恋愛感情は確立したものではなくて、自分の気持ちに半信半疑の状態だけど、キスされても嫌じゃなかった。「え、ハセとキスするのもあり?」という気持ちからの「もう1回」なのかなと思います。
ノンケのキャラが相手にキスされて「嫌じゃないかも」と思うところから恋愛が始まるお話、よく漫画でもありますよね。私が2016版を「あ、BLドラマだ」と思った理由のひとつは、このシーンがあったからだと思います。
連ドラ版の春田は、牧くんと付き合うということになってからも牧くんからのキスには「な、な、な、なんだよ!?」と戸惑います。こちらの春田はまだ自分が牧を「好き」という気持ちが、「人として」なのか「恋愛相手として」なのかわからない状態で自分からキスしようとはしません。だからこそ、牧にプロポーズした後の、ラストのラストのあの究極のシーン「んわけねえだろっつの」が光り輝いたのだと思っています。
あのシーン、ほんっっっっっっとうに最高オブ最高ですよね。
オンエアではカットアウトになっていますが、あのあと春田からがっつりキスしているそうです。
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連ドラのサントラが最高すぎる件
私は連ドラ版のサントラが非常に好きです。どの曲も本当に素晴らしく、この曲たちがあったからこそ、おっさんずラブの世界観をより一層深いものにしてくれていると思っています。
2016版はBGMが全く違うので、それが連ドラ版との違いを色濃くしている理由の一つかなとも感じました。
ちなみに私は連ドラ版のサウンドトラックに入っている曲すべて好きですが、特に「メインテーマ」と「春」が大好きです。
余談ですが私は「トゥルーロマンス」という映画の主題歌がとても好きで、「春」の木琴の音色やメロディーラインがなんとなくその曲に似ていて、「春」がドラマで流れた時になんだかとてもうれしくなってしまいました。
「春」は最終回のラストシーンで流れている曲なので、今はこの曲を聴くたびに幸せな気分に包まれています。
というわけで
いろいろと脱線してまとまりのない文章になってしまいました。すみません。
他にも、春田に対する会社での同僚の態度とか、ちずとあすかの違いとかいろいろありますが、まとめると、
2016版は何も考えずにサクッと楽しめる
おっさんずラブの世界にどっぷりハマりたいなら連ドラ版
といったかんじでしょうか。
2016版があったからこそ、あの素晴らしい連ドラ版が生まれたことに心から感謝をしています。
おっさんずラブの作品に携わったみなさま、本当にありがとうございます!!
続編をぜひともよろしくお願いいたします!!!
